インディペンデント通信

新年の抱負 【大野裕美のプロジェクト通信】

「 がん患者を支えるためのプロジェクト通信 」 

第6回 新年の抱負 

豊橋創造大学保健医療学部 大野裕美

皆さま、今年もどうぞ宜しくお願いいたします。昨年も新型コロナウイルスに振り回された1年でしたが、今また新たにオミクロン株による感染者数が増加してきております(この原稿を書いている1月現在)。感染予防行動としての人流の抑制・密の回避は、これまであたりまえだった会食等の懇親の機会が閉ざされてしまいました。私が力を入れている、がん相談におけるピサポート活動も対面相談の休止が続きましたが、オンライン相談の場を設けるなど新たな取り組みを始めた患者会もあります。ピアサポート相談で多いのは、診断・治療における身体症状のことや精神的な悩みが上位ですが、症状が一段落してくると職場復帰も含めた就労相談も多く見受けられます。働くということは、まさに心と身体のバランスを示す、生きがいのバロメーターでもあります。以前のコラムでも書きましたが、タナトロジーカフェ(死生に関する対話の場)でも、働くことがよく話題にでてきます。やはり、働くことは収入を得る経済価値だけでない、そのひとの基盤となる自己存在の根幹でもあることがあらためて分かります。 このたびの新型コロナウイルスによる経済活動への打撃は大きく、職を失ったかたも多いと聞きます。もしくは働き方をやむなく変えなければならなくなったかたもいます。一方で、人生の再構築の好機と捉え、これまでの生き方を振り返り、新たな挑戦に臨まれるかたもいます。Withコロナ下での新しい生活様式も浸透し、あたりまえと我々が感じていた日常の様々が、そうとも言えないことに気づき始めた年でもありました。 さて、新しい年の幕開けにあたり、皆さまはどのような願いをお持ちでしょうか。私は、Withコロナ時代の新たながん患者支援の枠組み構築を目指して、これまで以上に、がん患者さんとその関係機関の皆さまの声をしっかり聴いて有言実行に努めていきたいと思っています。今年は、インディペンデントでのタナトロジーカフェの定期開催や、交流企画も予定しています。ぜひ、多くの方に、がんと就労に関するインディペンデントの活動を知っていただきたいと思います。お会いできるのを楽しみにしております!

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