インディペンデント通信

がんの相談はどこで?【大野裕美のプロジェクト通信】

【インディペンデント通信 2021年8月 第17号】

「 がん患者を支えるためのプロジェクト通信 」


第4回 がんの相談はどこで?


豊橋創造大学保健医療学部 大野裕美

 

がんの相談はどこで?等、いまさらと思われるかもしれませんが、案外、ご存じない方や誤解をしている方もいますので、あらためてお伝えしたいと思います。

 

がんの相談窓口といえば、まずは各病院に設置されている「がん相談支援センター」です。

若干、病院によっては名称が少し違うかもしれませんが、必ず相談室はあります。

ここは、総合窓口としての機能を有しますので、がんに関係するすべての相談をすることが可能です。

 

 

これまでに通信でも、国立がん研究センターがん情報サービスのホームページを紹介していますが、そちらのホームページには、

 

『診断から治療、療養生活全般にわたってがんに関するさまざまなご相談をお受けしています。不安な時、困った時は、がん相談支援センターをご利用ください。』

 

と記載があります。もちろん、治療と就労の両立等、就労相談も可能です。

必要に応じて、社会保険労務士等の専門職に直接、相談できる仕組みが整っています。

 

 


次に、私がぜひとも紹介したいのが、「ピアサポート」です。

これは、がんを体験した方々が、相談対応のスキルを身につけて対応してくれます。

ピアサポーター自身が、がん患者(体験者)であるゆえに、気持ちの分かち合いだけでなく、療養生活のコツ情報収集のポイント等を得ることができ、ピアサポートを利用したことのある人からは非常に好評です。

 

現在は、がん診療連携拠点病院を中心に、院内でピアサポートを受ける機会も増えてきたと思いますが、特に、ピアサポートと銘打たずとも、がんサロンや患者会等も集団ピアサポートとして手軽に利用できます。


その他、かかりつけ医やその医療機関で馴染の看護師等に相談することも、大切な資源だと思います。

また、分からないことに関する一般知識は、本やインターネット、公開講座等でも学ぶことはできます。

 

このように、情報を得る機会は整ってきたのですが、多くの方は、これらの情報を使いこなせるだけの選択活用力は高まっていません。

 

誰もが必要な時に求めるところへアクセスできるようになることが、一刻も早く望まれます。

 

 

がん患者さんの就労支援インディペンデントでは、大野先生と一緒にタナトロジーカフェを定期的に行っています。

現在はオンラインによるタナトロジーカフェを模索中です。開催予定はTwitter,Facebookでお知らせします。

 

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