【インディペンデント通信 2021年4月 第16号】
グリーフケアとは、悲嘆のケア、喪失体験に伴う悲しみに対するケアです。
がん患者会も大小様々ありますが、このグリーフ(悲嘆)に重きを置いている会も増えてきました。
家族は第二の患者とも言われ、時には患者以上に辛さや苦しみを抱えます。
そのため、「予期悲嘆ケア」と呼ばれる死期を意識した時から、悲しみや不安等の精神的ケアをすることの大切さが注目されています。
喪失の現実に対して、家族がゆっくりと時間をかけて慣れていくことができるからです。
また、亡くなる家人に対して、やり残していたことを行うこともできます。
もともと、グリーフケアは第二次世界大戦後のアメリカで誕生したといわれており、戦争により失った家族の喪失感に対するケアを社会学者と心理学者が共同で開発したとされています。
いわゆる二人称の死による体験から生まれたものですね。
病態変動から見れば、がんは死期を想定できるので準備ができると言われ、だからこそ何をしたいのか希望も見いだせるとも言われます。
いまだ、新型コロナウイルスが収束していない状況下、「死」が少しは身近なものとして捉えられるようになってきたのではないでしょうか。
今年のタナトロジーカフェでは、「グリーフ」を対話のテーマとして「タナトロジー(死生)」を見つめる企画も考えたいと思います。
がん患者さんの就労支援インディペンデントでは、大野先生と一緒にタナトロジーカフェを定期的に行っています。
現在はオンラインによるタナトロジーカフェを模索中です。開催予定はTwitter,Facebookでお知らせします。
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