【インディペンデント通信　2020年9月　第14号】

聞いてほしい！医療費の負担を減らすコツ②

今回は、医療費の負担を減らすうれしいコツについてお話しします。

インディペンデント通信第6号（2018.7月号）でお知らせしたところ大きな反響があり、さらに充実した内容が知りたいとのお声を聞きましたので、医療費の負担を減らす実践特集とします。

大きな病気をした時、医療費の負担は患者さんにとってはとても重いものです。

中には治療を諦めようかと考える人もいます。でも、このコツを知っておけば医療費の負担が少し減るかもしれません。

コツ2－①高額療養費（こうがくりょうようひ）に合算できる自己負担額を見つけましょう

健康保険制度には、医療費の家計負担が重くならない「高額療養費制度」というものがあります。

医療機関や薬局の窓口で払った医療費（保険適用分の自己負担額）が１か月（１日から末日まで）で上限額（自己負担限度額）を超えた場合、「高額療養費」として、その超えた額が戻ってきます。

◆高額療養費とは＝保険適用分の自己負担額から－自己負担限度額を引いた額

同じ月に、同じ病院で入院と外来があったり、複数の病院にかかったり、健康保険の扶養に入っている家族が治療した分の、それぞれの自己負担額を合算して請求をすることができる場合があります。

合算できる自己負担額（下記A、Bを参照）を見つけて高額療養費を請求してみましょう。

A.自己負担限度額の仕組み

自己負担限度額は、被保険者本人の収⼊（所得）や年齢、総医療費により、１か月の上限が決められます。

70歳未満（※1）または70歳以上75歳未満（※2）に分けられます。

75歳以上の方は後期高齢者医療制度となり取り扱いが変わります。

（※2）７０歳以上７５歳未満の方の自己負担限度額は、こちらから

（※3）多数該当とは過去１２か月以内に3回以上、自己負担限度額に達した場合に４回目から自己負担限度額が下がる制度です。インディペンデント通信第7号をご覧ください

B. 合算できる自己負担額とは？

合算できる自己負担額とできない自己負担額があります。

①.領収証を次のルールで仕分けしてそれぞれを合計してみましょう。

1. 月ごとに……「月の1日から末日まで」
2. 受診者ごとに……（例えば本人の場合)「本人の健康保険の扶養家族に⼊っている⽗⺟」
3. 医療機関ごとに……「A病院B病院Cクリニック」
4. ⼊院・外来・医科・⻭科ごとに※支払った額のうち保険適用分の金額だけで、差額のベッド代、食事代、自費の分などは⼊りません。

②．合計したら◆高額療養費の計算に合算できる自己負担額を見つけましょう

1）70歳未満の方

同じ月、１つの医療機関で、医科・⻭科・⼊院・外来別に保険適用分が21,000円以上の自己負担額が当てはまります。→聞いてほしい！医療費の負担を減らすコツ③の★２

2）70歳以上-75歳未満の方

保険適用分の自己負担額すべてが当てはまります。

コツ②-2

医療機関の処方せんにより院外薬局で支払った額は、その医療機関の外来の自己負担額に合算できます。→聞いてほしい！医療費の負担を減らすコツ③の★１

コツ②-3

同じ月に限度額適用認定証を入院と外来両方に提示した場合であっても合算できることがあります。→聞いてほしい！医療費の負担を減らすコツ③の★１

コツ②-4

入院中に同じ病院の他の科にかかり、領収証が「外来」となっていたら外来の治療費となります。

コツ②-5

70歳以上75歳未満の方は、すべての保険適用分の自己負担分が合算できます。→聞いてほしい！医療費の負担を減らすコツ③の★3

高額療養費が戻るか？実際に計算してみよう！

聞いてほしい！医療費の負担を減らすコツ③をご覧ください。

合わせてお読みください

聞いてほしい！医療費の負担を減らすコツ①その１

聞いてほしい！医療費の負担を減らすコツ②その２

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