【インディペンデント通信 2018年 7月 第6号】
ゆうこりん。お友達が、病気がよくなって仕事に戻ったんだけどね…。毎日フルタイムで働くのがしんどそうなの。何かいい方法な~い?
こんにちは。ゆうこりんです。インディちゃんのお友達は、大変なのね。では今回は、会社の「短時間勤務制度」についてお話ししましょう。働きたいけど、しんどくて苦しいのは、つらいですからね。
タ・ン・ジ・カ・ン・キンム?……??ゆうこりん。いきなり難しいこと言わないでよ~
ごめんね。難しかった?じゃあ、まず労働時間からお話ししましょうね。
仕事って1日に何時間働くか決まってますよね?それを労働時間って言うんですよ。
労働時間には決まりがあり、1日の仕事の始まり(始業)と仕事の終わり(終業)は会社のルール(就業規則)で決まっています。
労働時間は、ある一定の範囲の中で会社が自由に決めることができます。
とはいえ無制限に長時間働いていたら倒れてしまいます。
そのため、働く長さを法律で制限しているんです。それが、法定労働時間です。
・・・労働基準法第32条では、労働時間を1日8時間以内、1週間で40時間以内と定めています。原則として、これ以上働かせてはいけないと法律で決められた時間です。
・・・会社は、法律と同じか、それより短く労働時間を定めることになっていて、会社ごとに定めている労働時間のことをいいます。
インディは、8時から5時まで、昼休みが1時間あって1日8時間働いているよ。会社には、1日5時間だけ働くパートさんもいるよ。
パートさんは、パートタイム労働者といって、同じ会社で働く通常の労働者の1週間の所定労働時間よりも短い時間で働く労働者のことをいいます。
「アルバイト」「嘱託」「臨時社員」「契約社員」など呼び方は違っても、この条件にあてはまればパートタイム労働者となります。
一般的には、正社員の労働者のことをいいます。
もし、正社員がいなければフルタイムの労働者のことを、どちらもいなければ、1週間の所定労働時間が最も長い労働者のことをいいます。
なるほど~。インディは通常の労働者なんだね。
じゃあ、お友達もパートタイム労働者さんになれば、仕事が楽になるよね!?
そう思いますよね。パートタイマーさんに変わったとしても、いいことばかりじゃないんですよ。
パートさんは所定労働時間によっては、社会保険や雇用保険にも入れないし、お給料だってフルタイムの時に比べたら少ないし、ボーナスも違います。
それどころか、労働契約そのものを変更してパートさんに変わってしまうと、もうフルタイムに戻れなくなってしまうこともあるんです!
え~っ!!じゃあ、どうすればいいの?
下のような制度で、少しの期間だけ働き方を柔軟にしてもらえると、スムーズに復職できるんです。
所定労働時間はそのままで始業の時刻を繰上げたり繰下げたりできる制度
一定の期間所定労働時間を短くする制度
自宅で勤務できる制度
勤務時間や日数を短くして試験的に一定期間継続して出勤する制度
こんなデータがあります。
「復帰後の勤務を、通常の勤務時間より短くする短時間勤務制度を導入すれば約半数のがん患者さんが、療養開始日から3か月で復職できる。療養開始日から1年後には3人中2人以上が復職できる。」
(「企業ができるがん治療と就労の両立支援実務ガイド」遠藤源樹著)
これは素晴らしいことです。
会社にこれらの勤務制度がまだなくても、今、たくさんの企業が取り組みを始めています。
あなたのお勤めの会社にももうすぐできるかも。だから、働くことをあきらめないでください。応援しています。
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